NECは、国内7社のソフトウェア開発子会社を再編し、従業員約1万2000人を擁する新会社を2014年4月1日付で発足させる予定です。ライバルとなるSIer各社は、これに敏感に反応しています。
それもそのはず、従業員数で比較すると、富士ソフト(約1万人)やSCSK(約1万1000人)、日立ソリューションズ(約1万5000人)などに相当する「大手SIer」が誕生するわけで、心穏やかなはずはありません。
NECは、これまで首都圏はNECソフト(約4700人)、関西圏はNECシステムテクノロジー(約3600人)と、東西二大SE子会社を傘下にもっていましたが、「会社ごとにみればそれほど大きくはない」(大手SIer幹部)という状態が続いてきました。
むしろ、どうして統合しないのかが疑問だったくらい。統合によって、重複部分の解消や規模のメリットによる生産性の向上が期待できるからです。ようやく重い腰を上げた、というところでしょうか。
NECは、このところパソコンやスマートフォン、情報サービス分野のグローバル競争力などで、世界の流れから取り残される姿が目立ちました。今回の統合を、遅れを取り戻す原動力にできるかが問われます。(安藤章司)
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NEC、ソフトウェア開発子会社を統合、2014年4月1日付で新会社を発足メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.12.5」より