都内に暮らし、地下鉄で通勤している私は、すし詰め状態の電車が苦手。ふだんはうまい具合に朝のラッシュを避けて会社に通っています。しかし、早めの出社や朝から取材が入っているときは、満員電車に乗らなければいけないことがあります。そんなとき、埼玉・千葉方面から都心に向かう電車に揺れられながら、思います。「家の近くで働く人が増えれば、満員電車の問題を解決できて、みんな幸せ」と。
首都圏の電車や地下鉄は、毎朝、隣接する県から多くの人を都心に運んでいます。遠い土地からの通勤は、時間や体力のロスになるだけでなく、交通網の整備や運用、維持に巨大なコストを発生させます。考えてみれば、多くの企業は都心に本社を構える必要がないように思います。お客様を訪問する営業はさておき、あまり社員が外に出ない本社機能や開発業務は、郊外オフィスでもいいのではないしょうか。
海外IT企業に関していえば、独SAPにしても米IBMにしても、本社所在地は(失礼ですが)「田舎」にあることが多い。海外からニューヨーク空港に帰ってきたIBMの幹部たちは、ヘリコプターに乗って、郊外の小さな町、アーモンクにある本社に行くという話を聞いたことがあります。東京集中が進みすぎた日本。郊外の活性化はもちろん、交通網など、インフラにかかるコストを抑えるという意味からも、企業の本社機能を都心から郊外に移すことが急務だと思うのですが。(ゼンフ ミシャ)
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ビットアイルとブイキューブ、ウェブ会議クラウドソリューションで協業メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.11.26」より