4月からの電力小売りの全面自由化で、SIer各社の新電力向けのビジネスが活性化しています。NTTデータは博報堂と組み、TISは関電システムソリューションズとの協業を強化するなど、連携の動きも盛んです。
ただ、いかんせん電気を仕入れる価格はどこもほぼ同じ。極端に安く売れず、電気という商品の性質上、差異化も難しい構造にあることから、やはり磐石な顧客基盤をもつ既存の電力会社が有利とみられています。
4月以降、新電力が存在感を発揮していくには、既存電力より大きな顧客基盤を生かした規模のメリットや、ポイント還元などの“お得感”をどこまで打ち出せるかにかかっています。
つまり、新電力向けのシステムで重要視されるのは、電力計算といった基本的な機能ではなく、マーケティングの機能や“お得感”を顧客に伝えられるような仕組みだといえそうです。(安藤章司)
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TISとKSーSOL、電力CIS「NISHIKI」の販売代理店契約を締結 メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.1.21」より