今日のひとことWeb版

ITで盛り上がる地方都市

2017/10/06 10:00



 日本のITベンダーにとって、中国の地方都市は、システム開発のアウトソーシング先という印象が強いかもしれませんが、近年では、最新技術を取り入れた特色あるIT産業が各地で盛り上がっています。

 例えば、広東省の深セン市では、製造業の生産拠点が豊富なことから、ハードウェア系のスタートアップが急増。ドローンの大疆創新(DJI)や、STEM教育ロボットのMakeblockなど、世界で活躍するIT企業を輩出し、いまや「中国のシリコンバレー」と称されています。

 西南部の貴州省では、ビッグデータ関連の企業誘致が盛ん。中国初の「国家ビッグデータ総合試験区」に指定された同省では、多様な優遇策を享受できることもあって、マイクロソフトやクアルコムなど、グローバルの大手企業が進出しています。最近では、アップルが中国で最初のデータセンターを同省に設けることを決めました。

 江蘇省の無錫市は、IoT産業の振興に注力。すでに2000社を超える関連企業を迎え入れました。このほど同市で開催された「世界IoT博覧会」も大きいに盛り上がりました。(上海支局 真鍋武)
  • 1

関連記事

無錫で「世界IoT博覧会」 国家モデル都市の発展を強調 進出企業は2000社超え

中国のシリコンバレー、深セン

貴陽「BIG DATA EXPO 2016」 IT業界のトップ層が集結 中国政府が本気度示す

KDDI IoTで中国製造業を本格開拓