日本IBMは1月4日、新パートナープログラム「IBM Partner Plus」の提供を開始した。ポータルサイトの刷新やサポート体制の強化などを行い、パートナー支援を強化する。日本IBMの三浦美穂・専務執行役員パートナー・アライアンス&デジタル・セールス事業本部長は「プログラムを通じ、IBMはカタリスト(触媒)として、今までの直販、垂直統合重視の文化から真のテクノロジー・エコシステムの形成を目指していく」と力を込めた。
(岩田晃久)
三浦美穂 専務執行役員
製品の再販に加え、IBMテクノロジーをベースとしたソリューションの構築、サービス提供などパートナーのビジネス範囲が拡大している中、新パートナープログラムにより、すべての範囲をカバーできるようにした。三浦専務執行役員は「従来の各製品、事業領域ごとに定められていたルール、プロセスを一本化し、分かりやすさを追求した」と説明する。
新プログラムでは、パートナー向けポータルサイト「IBM Partner Portal」を刷新。取引に関するすべてのやり取りをサイト内で行えるようにしたほか、パートナーが受け取れるインセンティブや予想される収益をリアルタイムで可視化できるようにした。加えて、質の高い見込み客の発見に役立つ自動案件共有エンジンを搭載している点も特徴としている。
IBMの従業員が利用しているトレーニングや資料と同じものを無償提供し、パートナーの技術力、営業力向上を図る。さらにパートナー支援を強化するため、パートナー営業と技術部員の増員など社内の見直しも実施する。営業面では、共同拡販活動に対する社内評価制度を変更し、パートナーとのマーケティングに取り組みやすい体制となった。
技術面では、パートナーがIBMの技術員のサポートを受け、オープン・ハイブリッドクラウド、プラットフォーム上のAI、セキュリティといったテクノロジーに関するスキルを習得できるようにした。IBMの「パートナー・ソリューション共創センター」の活用やGlobal Labとの共同開発などを通じて、IBM技術員との共創、共同提案、概念検証を推進する。
そのほか、四半期ごとに行われるIBMのセールス・キックオフへの参加や、ライブトレーニングの受講なども可能になるとした。
インセンティブについては、詳細は公表していないものの、「パートナーにとって魅力のあるインセンティブプログラムを設定していく」(三浦専務執行役員)という。新たなインセンティブ制度は、4月1日から提供される予定だ。
パートナーは、「Silver」「Gold」「Platinum」の三つのカテゴリーに振り分けられる。カテゴリーに応じて、特典を得たり、IBMから投資を得られる需要創出プログラムを活用したりすることができる。技術的な専門知識の習得や、販売実績の上積みなどで上位カテゴリーに昇格する。既存パートナーは、これまでの実績で振り分けられ、定期的に見直しが行われる。
今後は、既存のパートナーに対して、新プログラムの紹介を進める。三浦専務執行役員は「注力領域、ソリューションの拡充、開発の将来プランや技術力取得、拡販活動などを共同で計画していきたい」と話す。
新規パートナー向けには、初期研修やトレーニングを6カ月間提供する「IBM New Partner Acceleratorプログラム」を開始する。
米国本社は近年、エコシステムを主要な販路にするため、パートナーへの支援を強化している。グローバルでも新プログラムを開始し、この流れを加速させたい考えだ。