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<ストレージ特集>タンベルグデータ SMB向けバックアップとして最適な「RDX」 テープとHDDの利点を兼ね揃える

2010/04/28 19:56

週刊BCN 2010年04月26日vol.1331掲載

 ストレージ機器に対するユーザー企業のニーズが変化しつつある。これまでサーバーとの組み合わせで導入する傾向が高かったが、災害対策などBCP(事業継続計画)に基づくバックアップのニーズや、最近ではクライアントPCのログデータ管理という観点でストレージ関連の製品やサービスを求めるケースが多くなってきているようだ。ただ、課題は不景気によるIT投資抑制の波が依然として続いていること。ITベンダーにとっては、ニーズに対応した新しい提案を創出し、潜在需要の掘り起こすことがストレージ事業拡大のカギを握りそうだ。

ストレージニーズに対応した
新しい提案の創出へ
潜在需要の掘り起こしがカギ

 中堅・中小企業(SMB)のユーザーを対象に調査しているノークリサーチが実施した「ストレージ投資動向調査」によれば、サーバーとともに導入される機器として位置づけられてきたストレージに対するニーズに変化が現れているようだ。「ストレージ投資の予定はない」と回答した年商5億~500億円のSMBに対して理由を尋ねたところ、「ストレージ容量の増強は必要だが、予算が確保できない」という回答が増加傾向にあるというのだ。同じ回答は、09年5月に実施した際には19.8%だったのが、09年12月には34.1%まで増えたという。SMBはストレージを導入する必要性を認識しているものの、不景気の影響で投資できないことを物語っている。調査によれば、09年12月の時点で「ストレージ容量は足りている」とする回答が46.3%と最も多かったため、景気が回復すればSMBがストレージを導入するとは必ずしも断定できない。しかし、09年5月の実施の際には同じ回答が70.4%だった。時が経過して比率が下がったことになる。データ容量が増大していることから、ストレージの導入を求める需要が拡大しいるというわけだ。

 IDC Japanが1158社を対象に実施したバックアップ運用に関する実態調査では、全体の36.3%がバックアップシステム変更の意向がある結果が得られたという。システム変更の理由については、「運用コストの削減・見直し」が最も高く、なかでもテープによるバックアップ「DtoT(ディスク・トゥー・テープ)」からディスクストレージシステムも組み込んだバックアップ運用「DtoDtoT(ディスク・トゥー・ディスク・トゥー・テープ)」に変更する意向のある企業が運用コストを意識しているようだ。バックアップの時間短縮や工数削減よりも、運用コスト削減を目的としてディスクストレージシステムを導入する企業が多くなっているということだ。ただ、テープでの保存ニーズに関して依然として根強く残っていることも見逃せない点といえる。

 また、IDC Japanの調査では、自社のバックアップシステムのデータ保護レベルが不十分であることや、データセキュリティレベルが不十分であることを理由に、アウトソーシングサービスを利用する意向があると回答する企業が多くなってきているという。データ保護やセキュリティレベルの向上に向け、自社でシステムを所有するよりも、サービスの利用で目的を果たすことを選択肢に入れ始めているとIDC Japanではみている。

 サービス利用についての新しいニーズという点では、ノークリサーチが実施した調査でも現れている。それは、クライアントPCのログデータ管理だ。SMBに対してストレージ投資のきっかけになる事由を尋ねた結果、09年5月の調査と09年12月のそれを比べると、サーバーやシンクライアントといったハードウェア導入をきっかけとしたストレージ投資は減少しているという。厳しい経済環境のなかで多くのSMBがハードウェア投資を抑制しているためである。ただ、そのなかでメールアーカイブやログデータ保存といったコンプライアンスなどセキュリティ関連の理由は回答率として減少幅が少なかったという。

 ノークリサーチでは、クライアントPCの操作ログを集積すれば大企業に限らずSMBでもデータ容量がある程度のボリュームになってくるため、ハードウェア投資抑制のなかでクライントPCのログデータ管理がストレージ導入を引き出す有効策の一つになる可能性があるとみている。

 このようなユーザー企業の状況やニーズを捉えて提案していけば、ITベンダーのストレージ事業拡大につながるといえそうだ。

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