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中堅企業で簡単に快適なテレワーク環境、新たなインターネット接続方式「IPoE」とクラウド接続に対応した富士ゼロックスの新beat/basicサービス

2020/07/31 09:00

 働き方改革だけでなく、新型コロナウイルス感染を防ぐためのツールとしても期待がかかる「テレワーク」。富士ゼロックスは、企業がテレワークを実践する際の悩み事を解決するソリューション群をそろえている。例えば、自宅から社内システムへのアクセスをセキュアにする「beatリモートアクセスサービス」。2020年5月27日に発表された新しい「beat/basicサービス」では、IPoE接続とクラウドとのVPN接続を新たにサポートした。

テレワークにおける企業の悩みを包括的なソリューション群で解決

 「コロナ禍で、多くのお客様がテレワークを意識するようになった。ただ、浸透が進む大手企業と違って、中堅企業での導入には少し時間がかかっている」と語るのは、富士ゼロックスの宮山昌一・販売促進室長だ。

 富士ゼロックスの調べによると、テレワークにおける企業の悩みトップ3は「自宅から社内ネットワークへのアクセス」「会社に届いたファクスへの対応」「資料のプリントアウト」。その解決策を「単品のソフトウェアやサービスではなく、そのお客様に合った包括的なサービスとして提供する」と宮山室長は解説する。

 例えば、社内ネットワークへセキュアにアクセスするために用意されているのが、beatリモートアクセスサービス。また、「ペーパーレスファクス」を利用すると、会社のファクス機能付き富士ゼロックス製複合機に届いたファクスを自宅のPCやスマートフォンで確認できる。受信したファクスを基に自宅で作成・処理した文書をワークフローを通じて同僚や上司に展開するには、「DocuWorks」のトレイ機能を使うのが簡単かつ便利だ。

 さらに、自宅にプリンタがなくても「ネットプリントサービス」を使えば全国各地のセブン-イレブンに置かれている富士ゼロックス製複合機をプリンタとして使える。「ネットプリントサービス for business afterpay」を会社で契約していれば、プリント代金は“会社持ち”になるので、従業員が代金を立て替える必要はない。

beatリモートアクセスサービスで自宅からのアクセスを安全にする

 日比野元哉・ネットワーク・セキュリティグループ長は、beatリモートアクセスサービスについて「ネットワークセキュリティをワンストップで提供するbeatサービスのオプションと位置付けている」という。beatサービスは多層防御に対応し、beatリモートアクセスサービスを追加することによって、「前もって登録したデバイスから社内のネットワークにアクセス可能」「VPNによる暗号化通信」という二つの機能が使えるようになる。

 対象となるデバイスは、Windows PC、iPhone/iPad、Androidデバイス。「1台のbeat-boxで同時に50人までのユーザーがリモートアクセスサービスを利用でき、中堅企業でのご利用に十分お応えできると思う」と日比野ネットワーク・セキュリティグループ長は話す。リモート監視サービスの「beat-noc」、問い合わせ窓口の「beatコンタクトセンター」と必要に応じたカストマーエンジニアの手配もbeatのサービス内容に含まれているため、“一人情シス”の企業でも運用するのは容易だ。
 
beatサービス概要図
 さらに、beatリモートアクセスサービスは使い始めるのも簡単だ。「対象のデバイスにbeat-accessという専用ソフトをインストールし、beat-boxの配下でボタンを1回クリックすればセットアップは完了」と説明するのは、鍵和田創一・beat技術・商品開発チーム長。その後は、自宅などにインターネットに接続できる環境があれば、ユーザーIDとパスワードを入力するだけで社内ネットワークにセキュアに接続できるという。

最新のbeat/basicはIPoEにも対応、クラウドとのVPN接続も実現

 このような機能を提供するサービスは、beat/basicサービス、beat/activeサービス、beat/soloサービスの3コースにまとめられている。20年5月27日、この中のbeat/basicサービスに二つの機能が追加された。

 新機能の一つ目は、通信速度の向上に役立つ「beat/isp-IPoEサービス/beat/isp-IPoEサービスワイド」。その利点を、宮崎文夫・beat商品計画グループ長は「PPPoE方式で接続する従来のbeat/ispサービスでは、通信トラフィック量が増加するとネットワーク終端装置がボトルネックとなり、通信速度が遅くなることがあった。これに対して、大容量のゲートウェイルーターを利用するIPoE方式で接続するbeat/isp-IPoEサービスであれば、従来のような混雑が緩和され、より安定した通信が可能になる」と解説する。

 もう一つの新機能は、パブリッククラウドの代表格であるAmazon Web Services(AWS)とのVPN接続だ。「社内ネットワークとAWSの間をセキュアにつなぐことができるため、安心して業務システムをクラウドに移行できる」と宮崎beat商品計画グループ長。鍵和田beat技術・商品開発チーム長は、「AWS上にある接続先の情報だけ入力していただければ、AWS側のVPN設定はbeat/basic側で自動的に行ってくれる」と簡単さをアピールする。

 多くの企業がテレワークに取り組み始めた時期という背景もあって、新しいbeat/basicサービスに対するユーザーの評価は高い。「IPoEに対応したbeat/basicサービスを導入したところ、ネットワーク通信が格段に速くなった、という声をいただいている」と宮崎beat商品計画グループ長。さらにオプションのbeat/isp-IPoEサービスワイドなら、Windows Updateを別経路でダウンロードすることもできると付け加える。

 テレワークソリューションを含む富士ゼロックスの商材は、同社の販売会社、特約店網を通じて企業に届けられる。「当社のソリューションをご利用いただければ、テレワークの環境を短期間で簡単に整備いただける」と日比野ネットワーク・セキュリティグループ長は強調する。

 富士ゼロックスでは、テレワークソリューションの特設ウェブサイトもすでに開設したほか、オンラインセミナーも数週間ごとに開催している。“新しいワークスタイル”の時代を迎えた今、中堅企業にとって第1の選択肢となることだろう。
 
(左から)鍵和田創一・beat技術・商品開発チーム長、宮崎文夫・beat商品計画グループ長、
宮山昌一・販売促進室長、日比野元哉・ネットワーク・セキュリティグループ長
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外部リンク

富士ゼロックス=https://www.fujixerox.co.jp/