ダイワボウ情報システム(DIS)は、全国の販売パートナーを通じたIT製品・サービスの提供によって、地域の課題解決に取り組んでいる。各地の会場で開催される対面形式の各種イベントは、IT導入のメリットや効果を、顔の見える形で地域に伝える重要な場となっている。本連載では、DISが開くリアルイベントの熱気や関係者の生の声を、紙面を通じてお伝えしていく。第6回は、7月2日に大阪市のグランフロント大阪で開催された「DIS ICT EXPO 2026 in 関西」の模様をお届けする。
大阪城と大阪ビジネスパークの高層ビル群。歴史とビジネスが交差する
3000人規模のにぎわい 関西で商談創出の熱気
今回の「ICT EXPO」は、関西各地から来場者が集まり、3000人規模のにぎわいを見せた。AIやセキュリティーを中心に最新商材が紹介され、パートナーやエンドユーザーとの商談の創出につながる機会となった。
来場者受付の様子
会場には100社以上が出展し、AIソリューション、セキュリティー、ITインフラ&ネットワーク、アプリケーション、エンドポイント(PC)、周辺機器、DISサービスなどのゾーンで構成された。中でもAIソリューションとセキュリティーは大きな面積を占め、生成AI、AI PC、ランサムウェア対策、ID管理など、企業が直面する課題に応じた提案が並んだ。
エンドユーザーの来場も多く、DISの担当者が来場者を丁寧にブースへ案内する姿が目立った。「Copilot+ PC」の体験コーナーなど、実際に製品やサービスに触れられる展示もあり、各ブースでは熱心な説明や名刺交換が相次いだ。
関西に拠点を置く企業の出展も目立った。兵庫県のSIerは教員の勤怠管理や働き方支援に関わるソリューションを紹介。大阪府のSIerはシステム開発工程を可視化するソリューションを展示し、自動車や金融など幅広い業種での導入実績を訴求した。同府で電子機器の製造・販売などを手掛ける企業は、警察や消防、フォークリフトなどの現場車両向けに、端末固定用アクセサリーを提案。同府のソフトウェア企業は、人事労務クラウドソフトを紹介した。
多くの人でにぎわう展示会場
広がる対応サービス iKAZUCHI(雷)で商材提案を支援
DISのサブスクリプション管理ポータル「iKAZUCHI(雷)」も注目を集めた。対応サービスは約140メーカー、約300サービスに広がっており、来場者からは「使い方を教えてほしい」との相談が多いという。ブースでは契約管理を効率化する最新機能を紹介。会場案内図では、対応するサービスを雷マークで示し、来場者が対応商材を見つけやすいように工夫した。
iKAZUCHI(雷)のブース
対応領域は、当初の米Microsoft(マイクロソフト)製品から広がっている。大手電機メーカーは、オフィス向けロボット掃除機の定額制サブスクリプションサービスを展示した。ブース担当者は「ソフトウェアを見に来る来場者が多い中で、ハードウェアは毛色が違うため、足を止める人もいる」と話した。人手不足を背景に、オフィスや介護分野での需要拡大を見込む。
生成AIは「使う」から「任せる」へ
特別講演では、DIS販売推進本部マーケティング部の坂本旬・サブスクリプション推進グループマネージャーが「生成AIは“使う”から“任せる”へ」をテーマに登壇した。生成AIの利用が個人や企業に広がる中、2026年はAIエージェント競争の時代に入っていると説明。従来の生成AIが質問に答えるものだったのに対し、AIエージェントは目標に応じて判断し、外部システムを動かしながら業務を進める存在になるとした。営業の商談準備、人事の面談日程調整、総務の契約書管理、IT部門のヘルプデスクなど、具体的な業務利用例も示した。
坂本 旬 マネージャー
一方で、AIエージェントは利用者の権限を使って外部サービスを操作するため、情報漏えいや誤送信、意図しない設定変更などのリスクも伴う。坂本マネージャーは、ガイドラインの整備、シャドーITの可視化、利用可能なAIサービスの選別、アカウント管理が重要だと強調した。最後に「AIを使って仕事で成果を出した人を評価する制度を設けるなど、会社が空気をデザインしていくことが重要」と述べ、企業内でAI活用の機運を高める必要性を訴えた。
週刊BCN記者が聞く来場者の声 次の商材探しに熱視線
AIやセキュリティー、PC更新、ハードウェア関連商材など、来場者の関心は幅広かった。販売店やSIerの担当者は、顧客への提案につながる情報を得ようと、各ブースで説明に耳を傾けていた。
サーバー事業に携わる30代男性は、SSDなどハードウェア関連商材の情報収集を目的に来場した。「業務ではAIも使っており、『Google Cloud』などの話も聞いた」と語った。
学校教育機関や自治体、企業向けにICT機器を提案する30代男性は「いろいろなブースを回っているが、気になったのはAI。Copilot+ PCは、WindowsPCの更新提案で検討できるのではないか」と期待を示した。
ITベンダーのセキュリティーソリューション部門で構築やプリセールスを担当する40代男性は、ノートを片手に各ブースを回った。「セキュリティー関連で新しい情報がないか聞きに来た。海外のセキュリティー製品のバージョンアップの話など、収穫があった」と話した。
和歌山県のネットワーク機器関連企業に勤める20代のエンジニア男性は、Copilot+ PC体験会に参加した。「Copilot+ PCは触ったことがなかったので参考になった。Click to DoとRecallの機能を組み合わせた利用法がよかった」と話した。最近のPCやソフトウェア周りの情報収集を目的に来場したという。
10月に京都で開催のDISわぁるどへつなぐ
関西会場は、「ICT EXPO」の中でも大規模なイベントとして開かれた。営業担当者が来場者を案内し、出展企業との接点をつくることで、課題の発掘と商談化を進めた。関西営業部の栗原仁・副部長は「次の提案につなげる場」と位置付け、「10月に京都で開くDISわぁるどにもつながるよう、関西を盛り上げられれば良い」と話した。
栗原 仁 副部長
大阪市内を中心に大手SIerとの取引が多く、半導体関連製品の価格高騰や納期長期化が大きな課題になっている。公共分野では、前年度と同規模の予算では必要な機器を調達しにくくなっているケースもあり、クラウドやオンラインストレージの相談も増えているという。中央大阪営業部の池浦広行・副部長は「関西エリアは地域や顧客によって課題が異なる。幅広い展示構成で応えた」と語った。
池浦 広行 副部長
販売店側にも人手不足の課題がある。新しいソリューションの取り扱いを始めたくとも、構築や運用、技術習得に十分なリソースを割けないケースは少なくない。DISは技術部隊を中心に、構築、運用、コンサルティングなどを支援するオリジナルサービスを拡充している。中央大阪第5支店の松田雪盛・係長は「実案件を販売店とともに進め、提案力の向上につなげたい」と話した。
松田 雪盛 係長