ノークリサーチ(伊嶋謙ニ社長)は、2009年に実施した調査結果を総括し、2010年に中堅・中小企業が取り組むべきIT活用の三つの最重要ポイントを発表した。ポイントの要旨は以下の通り。

(1)IT投資の削減で余裕のできた時間と人材を、自社の現状把握のために活用する。ベンダーやSIerが無償でアセスメントサービスを提供していることや、改正省エネ法によるCO2排出量把握の必要性、IFRSによる会計システムの刷新なども後押ししている。

(2)すでに実施済みのコスト削減施策を、業務効率改善に活用する。Web会議の導入といったコスト削減施策は、中堅・中小市場で注目度の高いソリューションの一つ。ドキュメントを同時に閲覧・編集できる機能などの活用で、情報共有や意思決定の迅速化が可能になる。

(3)クラウドやSaaSだけではないシステム導入・運用コストの軽減策を検討する。例えば、月額課金のライセンス体系を採用して初期負担を減らすことや、インターネット経由でサポートセンターと接続できる仕組みをソフトウェアパッケージに組み込むなどの例がある。

 同社は、2009年後半から、大企業を中心にIT投資が徐々に復調しつつある兆しが見えていると指摘。ただ、中堅・中小企業にまで波及するにはまだしばらく時間がかかるとみている。四半期ごとのIT投資予算額からIT投資意欲を指数化した「中堅・中小企業IT投資DI」がプラスへと転じるのは、2010年5月以降になると予想している。