調査会社のアイ・ティ・アール(ITR、内山悟志代表取締役)は、1月20日、国内のCRM(顧客関係管理)市場のベンダー調査結果を発表した。

 国内の53ベンダーを中心に、市場規模とその動向を分析して結果をまとめた。レポートによると、国内の2009年度CRM国内出荷金額は、前年度比2.5%増の191億1000万円となった。パッケージとSaaSの提供形態別でみると、09年度はパッケージ市場が前年比7.9%減の93億9000万円で、SaaSは15%増の97億2000万円。SaaSが初めてパッケージを上回った。ITRでは、この傾向は10年度も続くとみている。

 ベンダーのシェアでは、セールスフォース・ドットコムが30%強のシェアを維持しているが、エイケア・システムズ、パイプドビッツ、シナジーマーケティングなどがもつメール送信機能を中核とする製品の伸びが著しいという。

 ITRの甲元宏明・シニアアナリストは、「CRMは、SaaSやパブリッククラウド分野で最も注目されている。2009年度、SaaS型のCRM市場がパッケージ市場を上回った要因は、初期投資を抑制し、資産取得を回避する企業が多いこと。また、SaaSを活用した国内ユーザー企業の事例が多く紹介され、SaaSやパブリッククラウドに対してネガティブな意見をもつ企業が減少していることが挙げられる」としている。(木村剛士)