シマンテック(河村浩明社長)が、2月8日、2011年の企業戦略を発表した。2010年に掲げた「SMB」「OEM」「Big Enterprise」「クラウド」の四つの重点施策を継続的に実行していくことで、パートナーとの連携をさらに強化する。河村社長は、「2014年をめどに手がけるセキュリティ、ストレージ、バックアップソフトウェアの分野で国内トップを目指す」と述べた。

 シマンテックは、2011年、パートナープログラムを軸にSMB向けビジネスを拡大する「ディストリビューション・チャネルのシェア向上」、大手コンピュータメーカーとのアライアンスによる「OEMパートナーへの組み込みソリューションの提供」、年商1000億~3000億円規模の「『Big Enterprise』に対するビジネス強化」、クラウドサービスプロバイダ(CSP)に対する製品供給と自社ブランドのSaaS型サービスを提供する「クラウドサービス」の四つの施策を引き続き強化する。

河村浩明社長

 「ディストリビューション・チャネルのシェア向上」では、4月から本格的に提供する新しいパートナープログラムへの参加を促していく。シマンテックが製品分野に対するパートナーの専門スキルを認定することで、パートナーがエンドユーザーに対して高い付加価値を提供できるようにする。発表したSMB向けのエンドポイントセキュリティ製品「Symantec Endpoint Protection 12」、バックアップ製品「Backup Exec System Recovery」の次期製品で、SMB市場でのシェア拡大を図る。

 「OEMパートナーへの組み込みソリューションの提供」では、国内大手コンピュータメーカーや携帯キャリアなどとの積極的なアライアンスを進めている。その結果、富士通、NEC、日立製作所などの大手コンピュータメーカーとの協業では、売上実績で対前年比二桁以上の成長を達成した。2月10日にはNTTドコモとノートPC向けの情報漏えい対策ソリューションを共同開発を発表。また3月7日には、ハギワラシスコムとともに開発した法人向けセキュリティUSBメモリを発表するなど、成果が出始めている。

 「『Big Enterprise』に対するビジネス強化」では、「データセンタートランスフォーメーション(データセンターの変革)」を支援する。さまざまなアプリケーションやプラットフォームに対して、ストレージ管理製品やバックアップ製品を提供。マルチベンダー環境でストレージの利用率を向上し、可用性と拡張性を高めるとともに、コストを抑制につなげる。また、「情報セキュリティプラットフォーム」を提供し、セキュリティコンポーネントをスイート化して、コンサルティングサービスやサポートサービスとあわせて顧客を支援することで、簡単にセキュリティ対策を導入できるようにする。

 「クラウドサービス」では、オンプレミス同様、CSPとのエコシステムを構築する。従来のパートナーに対しては、ソフトウェア製品だけでなく、シマンテックのSaaS型セキュリティサービス「シマンテックドットクラウド」を転売できるようにする。現在、「シマンテックドットクラウド」では、電子メールとウェブ関連のセキュリティソリューションを提供しているが、今後はバックアップやコンプライアンス関連のソリューションのSaaS化を視野に入れる。オンプレミス、SaaSで同様の機能を提供することで、オンプレミスで導入の選択肢を増やす。(鍋島蓉子)