沖電気工業(OKI、川崎秀一社長)は、フィリピンの科学技術省向けに、実験用「災害時用ブロードバンド・無線システム」を構築し、納入した。システムはアテネオ・デ・マニラ大学に移管され、今後は災害時用の情報通信システムを構築するための各種実証実験に使用される。

 フィリピンは、2013年、台風30号やマグニチュード7.2の地震など、大規模な自然災害が発生し、甚大な被害を受けた。そこで、フィリピン科学技術省とアテネオ大学は、自然災害が発生時の被害を最小限にとどめるために、災害内容、家屋や各種システム被害状況、避難情報など、災害に関する情報を災害地へ的確・迅速に伝達する手段を検討していた。

 「災害時用ブロードバンド・無線システム」は、国際電気通信連合(ITU)の国際標準に準拠したOKIのIP映像配信システム「OKI MediaServer」を中心に構築。テレビ向けにはIPTV STB、タブレット端末などを含むモバイル端末向けにはワンセグ用送信機を活用して、災害情報を配信する。災害発生現場の撮影映像や関連情報を、IPネットワーク経由による高品質な状態で伝達するとともに、災害でネットワークが分断された地域には、エリアワンセグ放送やWi-Fiを使って映像・音声・データを配信する。