富士通(山本正已社長)と富士通インドネシア(Achmad Sofwan社長)は、3月23日、ジャカルタ防災局向けに、市民間で災害情報を共有できるスマートフォンを活用した災害情報共有システムを構築したと発表した。ジャカルタ防災局は、3月に市民約1000万人に向けてスマートフォンアプリを提供し、運用を開始する。

システムのイメージ

 近年、大規模な洪水に見舞われたジャカルタでは、2013年12月に災害対策の改善を目的として、富士通の災害情報管理システムを導入した。しかし、市民は災害情報をテレビやラジオ、ジャカルタ防災局のホームページでしか入手できなかった。また、ジャカルタ防災局は、水位センサなどを備えた高度な観測網を整備するための資金調達が困難で、収集する情報量には限界があった。

 そこで、国際協力機構(JICA)インドネシア事務所は、インドネシアで普及が進んでいるスマートフォンを活用した新システムの導入支援を決定。富士通と富士通インドネシアは、JICAインドネシア事務所からの受託でシステムを構築した。

 新システムでは、市民がスマートフォンアプリを通して、写真とメモで送信するあらゆる地点の河川水位と雨量情報を、スマートフォンの位置情報(GPS)に基づいて1つの地図上にプロットして集約。市民はアプリを通して情報を参照できる。また、ジャカルタ防災局の既存の災害情報管理システムと連携して、災害時にジャカルタ防災局が発令した警報などをリアルタイムでスマートフォンに送信する。

 水位センサなどを備えた高度な観測設備網と比べて導入が容易で、情報を提供する市民が増えるほど、より多くの河川水位と雨量情報を得ることができる。JICAインドネシア事務所では、新システムが市民の自発的・自律的な防災・減災活動の意識向上につながると期待している。