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東芝、音声自動字幕システム「ToScLive」オンライン授業向けに

2020/06/12 17:29

 東芝(車谷暢昭社長)は6月10日、オンライン授業の教師の音声を字幕化し、学生に配信する音声自動字幕システム「ToScLive」を開発したと発表した。

「ToScLive」のデモイメージ

 ToScLiveは、教師の発話内容をリアルタイムに字幕化し、学生はPCやタブレット・スマートフォンで見ることができる。聞き逃した部分の確認や授業内容の振り返りが容易となり、オンライン授業の質を高めることが可能となる。また、現在オンライン授業で使われている会議システムとは独立したシステムのため、どの会議システムとも併用することができる。

 簡単な操作で使用でき、手軽に授業に導入することが可能。精度の高い音声認識にはマイクなど音響設備の細かい設定が必要だが、正しい設定には専門知識が不可欠となる。そのため、ToScLiveでは、授業開始前に声を吹き込むだけでマイクの動作状況を確認できるガイド機能を用意した。このガイド機能には、マイクの音量と周囲の雑音の大きさを測定し、正しく音声を認識できるようにサポートする機能も備えている。

 また、オンライン授業の音声認識は、専門用語をシステムに登録することで精度が向上する。個別に登録するには多くの時間がかかり授業実施までの準備時間が長くなるため、講義資料などのテキストデータから専門用語を自動抽出する機能を開発した。これらの機能によって、専門知識のない人でも容易にシステムを使用することができ、高精度な字幕化によりオンライン授業の質の維持・向上を実現する。

 なお、ToScLiveは、東芝が19年3月に公表した「会議・講演向け音声自動字幕システム」に基づくシステムとなっている。同社が長年研究開発を行ってきた音声認識技術によって支えられており、認識率は発言内容を事前学習なしで十分に把握できるレベルといわれる85%を達成している。また、「えー」「あのー」などのフィラー、「きょ、今日は」などの言いよどみを検知し、字幕上の表示を薄くすることで、読みやすさを向上している。

 東芝では今後、ToScLiveの実証実験を6月中に慶應義塾大学と法政大学で開始する予定。実証実験を通じて教師や学生から効果や課題の聞き取りを行うことで、システムの有効性を高め、早期の教育現場への導入を目指す。
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東芝=http://www.toshiba.co.jp/