NTTデータグループは、AI関連ビジネスの創出を目的に新会社NTT DATA AIVista（NTTデータエーアイヴィスタ）を米国シリコンバレーに設立し、12月1日付でブラティン・サハ氏がCEOに就任したと発表した。サハCEOは米NVIDIA（エヌビディア）や米Amazon Web Services（アマゾン・ウェブ・サービス、AWS）の経営幹部を務め、AI関連ビジネスの要職を担ってきた。新会社では職務経験や人脈を生かしてAIビジネスを推進していく。
 
　就任に際して来日したサハCEOは、「シリコンバレーを起点に世界のNTTデータグループと緊密に連携してAIビジネスを伸ばす」と抱負を述べた。新会社ではAIビジネスの最前線で活躍する人材を招聘し、NTTデータグループ全体のAIビジネスの推進役を担う。「社外から“AI有名人”を雇い入れることが基本」（NTTデータグループ グローバルイノベーション本部の本橋賢二・Head of Global AI Office）として、まずは少数精鋭で事業を立ち上げ、段階的に数十人規模へと拡充していく。
 

　新会社はAIネイティブな新規ビジネスを創出するとともに、米シリコンバレーのAI先進企業やAIスタートアップとの関係を深め、日本を含む世界各地のNTTデータの事業会社が持つ提案力、実装力、顧客基盤を最大限に生かしてAIビジネスを加速させる。

　NTTデータグループでは、生成AI活用コンセプト「Smart AI Agent」を立ち上げ、2027年度にAIエージェント関連ビジネスの売上高を3000億円に拡大させる計画を立てている。新会社はその一翼を担うことが期待されている。
（安藤章司）