IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!

<IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!>10.三信倉庫(下) 繁忙期迎え一気にシステム刷新

2011/01/06 16:04

週刊BCN 2011年01月03日vol.1364掲載

 三信倉庫(大竹広明社長)の新規システム導入プロジェクトの特徴は、営業倉庫現場のリーダーである若手現場従業員を中心に推進メンバーを募ったことだった。ITコーディネータ(ITC)の藤田秀一氏は、定例会議に出席してプロジェクトの進捗管理をしたり、ベンダー選定を支援したりした。

 まず、強み(S)と弱み(W)、機会(O)、脅威(T)の洗い出しにかかった。このSWOT分析で、立地条件のよさや環境整備の遅れ、若い人材の登用・活用の必要性、料金の低価格化など、同社の優位点や課題を明確にした。その結果、現場業務の効率化や営業力強化、総合物流サービスへの業態変革といった課題が浮かび上ってきた。

 次のステップとして、ベンダー10社に概要要件を提示。1次選考を経て3社に絞り込んだ。最終的に導入を決めたのは富士通システムソリューションズ(Fsol)の「WebSERVE物流統合ソリューション」だった。藤田ITCは「評価点方式は採らず、メンバー全員の人気投票で決めた。各メンバーには選定理由を説明してもらい、本当にそれでいいのか徹底的に議論した。若手従業員に責任感が芽生えたと思っている」と効果を語る。

 Fsol採用の決め手となったポイントは、「担当者に信頼感があった」(大竹英明専務)ことのほか、4拠点の個別導入計画、サーバーハウジング方式が可能で、納得できる見積り金額だったことにある。2005年に経営課題の抽出を開始してから、その2年後の5月に全拠点で稼働を開始することができた。

 従来は、荷主と貨物ごとに個別の専用システムを構築している実態があった。これを新システムの導入によって、汎用パターンと紹興酒パターン、カートン管理パターン、共同配送パターンの四つに分類する方式に刷新。業務テンプレート化したことで業務体系の整理統合が可能となった。

 今後は、ITの視点に立ったBCP(事業継続計画)の策定やRFID・EDIの展開などに取り組んでいく方針だ。(信澤健太)

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