
和田成史 社長 企業経営に利益をもたらすという、本来あるべきかたちのIT投資が着実に復調してきており、2014年も市場は堅調に推移するとみている。4月以降、Windows XPのサポート終了、そして消費税改正特需の反動が若干はあるだろうが、当社の事業に深刻な影響があるとは考えていない。
2014年は、オービックビジネスコンサルタント(OBC)が「クラウド」に本格的に取り組む第一歩を踏み出す年になる。これからのITサービス市場は、各企業が自らの強みを前面に押し出して事業の選択と集中を進め、企業間の役割分担をベースに協力体制を構築して、顧客に新しい付加価値を提供していくことになるだろう。まさに、「共創」社会になっていくといえる。クラウドは、これを実現するための重要な基盤だ。
当社は、マイクロソフトのテクノロジーとともに発展してきたので、クラウドサービスも同社のプラットフォームを活用することになる。ERP・基幹業務システム「奉行シリーズ」のクラウド化についても、その流れで開発を進めている。担当開発チームは、社内で最も活発な動きをみせている。
とはいえ、オンプレミスの業務ソフトパッケージを単純にクラウドで使えるようにしただけでは、訴求力が弱い。企業経営を本質的にサポートする、クラウドならではの提案ができてこそ意味があると考えている。そのためにも、各種パートナーとの「共創」で、顧客にとって価値のあるソリューションに仕上げていきたい。