クラウドやSaaS型サービスの成長、情報システムのアウトソーシング需要の拡大で、こんな経済状態でもデータセンター(DC)を設置するITベンダーは多いです。
先日、DCを約15か所設置する大手アウトソーシング会社、富士通FIPの杉浦信芳社長に会いに行きました。
やはり、空前のデータセンターブームが起きています。12月1日に、名古屋市に延床面積約7000平方メートルの新DCを設立しましたが、来年にも新DCを設立する計画を漏らしてくれました。
約140億円を投じて、神奈川県に設置予定で富士通が最新のDCと自慢する「館林システムセンター」で活用される最新技術、環境テクノロジーを移植します。
最先端技術を活用することで「多少割高になる」と杉浦社長は話しますが、その表情に迷いを感じさせません。DCを強みにする富士通FIPとしては当然の投資――。そう思っているのでしょう。
クラウドやSaaS型サービスは、中期的にみればIT利用の主流になるでしょう。そうなると、DCはITベンダーにとって重要な経営戦略になるはずです。
杉浦社長が見せた自信が、来年重視しなければならない取材テーマを教えてくれた気がします。
(木村剛士)
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2009.12.7」より