2009年9月25日、富士通は取締役会で野副州旦・当時社長が病気療養を理由に退任する人事を決めた。この突然の社長交代劇で、お鉢が回ってきたのが当時会長の間塚道義氏だ。
その間塚・会長兼社長が年末にBCNのインタビューに応え、「暫定色」を匂わせながら、「新しい流れのなかで経営の舵をとるには、やはり新しい考えをもつ人が適任」と、新年度は新社長で再出発することを示唆した。
各種媒体では、黒川博昭・元社長に続く突然の退任となったことを受け、同社への論調として「ガバナンスの不安」を指摘する。
正直、今回のインタビューは「前任踏襲」に留まる発言ばかりで、富士通の具体策は見えてこなかった。NECや日本IBM、日本HPが、揃ってクラウド積極化を掲げるなど、競合を制するためにスピードが要求される時に、社内のゴタゴタは明らかにマイナス。早急な新体制構築が待たれる。
(谷畑良胤)
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<インタビュー>富士通の間塚“暫定”社長、「しかるべきタイミングで交代」メールマガジン「Daily BCN Bizline 2009.12.29」より