インドのタタコミュニケーションズが、日本市場向けに2012年からIaaS型サービスを開始することを明らかにしました。クラウド基盤自体をどこに置くのかは明らかにしていませんが、世界的に活躍するアジアの巨大ベンダーのクラウドが日本に上陸します。
タタコミュニケーションズは、日本市場でシステムインテグレーション(SI)を徐々に拡大していますし、数年前、『週刊BCN』の取材に対して、日本のシステムインテグレータ(SIer)の買収を目指していることを明らかにしています。ただ、国内ベンダーの競合関係に影響するレベルまでの活躍はしていませんし、目立った買収も実現していません。
ところが、クラウドは日本市場開拓を容易にしたようです。エンドユーザーからすれば、自社システムを預ける先が日本のデータセンターであろうと海外のそれであろうと関係ないかもしれません。日本の大手SIerが中国市場向けに、現地にデータセンターを開設して、中国ローカル企業の開拓をするのと同じように、タタに限らず、資金力のある海外ベンダーが進出する機会が増えるでしょう。東日本大震災は、それを後押しする可能性があります。(谷畑良胤)
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印タタコミュニケーションズ、2012年から日本でIaaS型サービスを展開、パートナー獲得へメールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.4.11」より