今年1月、『週刊BCN』は「2011年はデータセンター(DC)の年になる」と予測しました。今年の取材を振り返ってみれば予測の通りで、DCは多くのIT企業のビジネスに大きな刺激を与えました。
ただし、2011年にDCが注目を集めた主な要因は、クラウドコンピューティングの普及だけではありません。3月11日の東日本大震災もまた、大きなきっかけでした。
震災の発生を受けて、多くのユーザー企業は、DR(災害復旧)やBCP(事業継続計画)に対する認識を高めました。そして、DR/BCPの一環として、DCの利用を急ピッチで検討・決定してきたのです。
取材を通じてみえてきたDCの流れは、大きく四つの点にまとめることができます。
第一に、震災発生直後にハウジング需要が急増したこと。第二に、DR対策としてDCの分散化が進み、西日本を中心にDCの建設ラッシュが起きたこと。第三に、DC向けのネットワーク機器ベンダーが確かな手応えを得たことそして第四に、秋口から関西でのDC需要が拡大し、大手DC事業者の実ビジネスにつながったこと――。
今年、掲載したDC関連の記事をリストアップしました。震災直後の4月に掲載した「DC特需」の記事から今年のDCの流れを追っていただければと思います。(ゼンフ ミシャ)
【記事はこちら】
期せずして生まれた“DC特需” 停電対策で問い合わせ急増メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.12.28」より