ITビジネスの文教市場といえば、IT投資に意欲的な私立大学を連想します。激しい生き残り競争にさらされているので、少しでも教育サービスの向上につながるツールであれば、貪欲に採り入れようというマインドがあります。
実は、幼稚園も私立大学ばりの生存競争にさらされつつあります。幼稚園の園数は約1万3000、園児数は約160万人ですが、緩やかに減少傾向にあるのです。保育所は待機児童の問題がクローズアップされるほどの需要がありますが、一方で幼稚園は少子化の影響を強く受けているようです。
ここに着眼したキヤノンシステムアンドサポートは、新潟のテクノクラフトが開発した幼稚園業務支援型クラウドサービス「コミュニケーション&なび」の拡販を加速する方針を打ち出しました。狙い通り、受注は順調だそうです。
ITの有望なターゲットには、IT投資体力の有無も重要ですが、同時に「その業界がどれだけの危機感をもっているのか」も売り上げを左右する重要な要素になるようです。(安藤章司)
【「コミュニケーション&なび」の記事はこちら】
テクノクラフト、幼稚園業務支援型クラウドサービスでキヤノンS&Sとの協業を強化メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.5.29」より