昨年の2月ごろ、SAPの旧ERP製品のサポート期限を2025年から27年まで延長したことは記憶に新しい方も多いかと思います。2月といえば、中国で新型コロナウイルスが収まらないようになり、各国で感染者が出始めた時期。当時は、このウイルスがここまでの猛威を振るうことになると想像できていた人が少ないのではないでしょうか。

 期限延長の理由は、「ユーザーの多くが移行に間に合わない」というわけでなく、「順調だからこそ、さらに高度なシステムを目指してほしいから」というものでした。具体的な数字が発表されていないため、実際のところ移行ペースがどの程度のものか、はっきりとはしていませんが、SAPユーザーの中には期限延長で胸をなで下ろしたばかりなのに、コロナの到来で青ざめた方もいるかもしれません。

 とはいえ、直近では無事移行を完了したというリリースを出す企業も増えてきました。システムを一から作り直したり、既存システムの一部を流用したり、その方式はさまざまですが、コロナ前に事を終えられたユーザーは一安心です。

 1月8日に再度緊急事態宣言が発令され、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県ではビジネスにも影響が出ると考えられ、コロナ終息までの道筋がいまだ見えません。27年まであと6年。今後の移行作業は、さらにシビアな状況判断が必要になるのかもしれません。(銭君毅)

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