用紙検証などサービスモデルを訴求
「アフターマーケット」の拡充も

　──最後に、2010年度に取り組むパートナー戦略の強化ポイントアピールしてください。

　大澤（ブラザー販売）　当社には複合機に加え、モバイルプリンタやラベルプリンタがあります。モバイルプリンタは、金融系の渉外業務向けに、ラベルプリンタは製造小売向けにと、SIerと一緒にお客様へ切り込んでいくきっかけがつくれています。これらの製品をきっかけに、パートナー様との関係拡充と新規パートナー様の獲得を進めていきます。

　中村（リコー）　MFPやレーザープリンタ、ジェルジェット（インクジェット）プリンタなど、当社のラインアップをすべて絡めた提案や「プリンティング・ソリューション」の提案をもう一度強化します。そのため、「リコー・パートナー・プログラム」の充実と用紙の検証センターなどインフラを使ってトータル提案を進めていきます。SIerは、システムに集中していただき、プリンタ関連で当社インフラを活用していただければと思います。当社では、入力機器をはじめ、サーバーやパソコン、周辺機器などワンストップで製品を扱っています。一部製品ではサポートも行っておりますので、「オール・リコー」でワンストップにご提供することができます。

　宮西（エプソン販売）　官公庁・自治体・文教向けでは、ダイレクトアプローチを展開しています。これについては、応札して販売する際にはパートナー様と一緒に行っております。また、これまで以上に、カスタマイズ対応やシステムへの組み込みなどを積極的に支援することで、先ほどもお話しましたが、特定業種向けに展開しているSIベンダー様、ソフトウェアベンダー様との協業を強化してまいります。あわせて、お客様に対する直接的なキャンペーン、プロモーションの実施により、パートナー様の販売を支援してまいります。

　これらのように、パートナー様が当社商品を販売しやすい環境を用意し、一緒に提案活動を行ってまいります。

　岡田（NEC）　当社の流通は、大きくコンピュータ系、通信系、ディストリビュータの3つに分かれます。これまでレーザープリンタはコンピュータ系、ディストリビュータ系のチャネルを軸に販売してきましたが、昨年4月からFAXを含めた通信関連のプロダクトが加わりましたので、レーザープリンタの販売においてもFAXで培った通信系チャネルを活用し、相互に乗り入れながらビジネス展開していきます。今後、この商流に力を入れチャネル開拓していきます。

　松永（キヤノンMJ）　ページプリンタでは、カートリッジが、当社製品を販売するビジネス・メリットのキーとなります。当社MFPでは、消耗品や機器の状態などを把握する遠隔監視システム（ネットアイ）に対応しています。このシステムに必要なコントローラを、今年1月に発売したA3モノクロ機にも標準搭載しました。この仕組みと当社EC（電子商取引）サイトの連携により、パートナー様が顧客のトナー残量状況を確認でき、カートリッジ販売を確実にパートナー様へリターンする仕組みにする計画です。