物流最適化システム開発のアイディオットは3月18日、物流統括管理者(CLO)向けの意思決定支援ツール「CLOコンパス」を発表した。4月から荷主など特定の事業者にCLOの選任や物流効率化計画の策定、報告書の作成が義務づけられることを受けて、「CLOが必要とするデータ収集から分析、改善、報告書作成まで一気通貫で行えるツール」(井上智喜代表取締役)として、CLOコンパスの販売を開始した。
井上智喜代表取締役
CLOの選任は、2025年4月に施行された改正物流効率化法に基づくもので、26年4月から義務化される。CLOコンパスはトラックの積載率や待ち時間、荷役時間などを集計・可視化し、CLOが必要とする情報をダッシュボード上で分かりやすく表示する。国土交通省に提出する報告書の自動生成機能も実装している。
CLOコンパスの主な販売対象は規模の比較的大きい荷主で、全国3200社程度とアイディオットでは見ている。他にも一部の比較的大規模な運送業者、倉庫業者にも需要があるとしており、「市場全体で4000社程度に需要がある」(同)と予測する。3年で400社への販売を目指す。
左から日清食品の深井雅裕・常務、
ヤマト運輸の恵谷洋・副社長、PALTACの三木田雅和・専務
3月18日に開催した説明会では、荷主や運送会社の幹部によるパネルディスカッションが行われた。
荷主の立場で登壇した日清食品の深井雅裕・常務取締役事業統括本部長は「CLOの選任義務化は、当社が以前から取り組んできたことが制度化されたものだ」とコメント。特定の時間帯に入出荷が集中し、トラックの待ち時間が増えるなどの問題について、化粧品・日用品卸のPALTACの三木田雅和・専務執行役員研究開発本部本部長は「個社ごとではなく、業界全体として改善していく必要がある」と指摘した。
運送業者の立場で登壇したヤマト運輸の恵谷洋・取締役副社長執行役員は、「荷主企業と経営課題を共有してもらい、物流業務の最適化を支援していく」と、荷主と一体となって物流効率化を加速させる意気込みを示した。
物流業界では、人手不足やネット通販などの小口・戸別配達の増加により、2030年の輸送能力が34%減少することが懸念されており、物流業務の効率化が急務とされている。(安藤章司)