年頭所感

【2013年 年頭所感】 野村総合研究所

2013/01/10 20:40

週刊BCN 2013年01月07日vol.1463掲載

真の成長を証明する

嶋本正 社長
 国内情報サービス業はこれから先の数年、市場が成長するといわれるが、せいぜい年率1~2%程度で、大幅な伸びとは言いがたい。しかし、当社が売上高ベースで目指す成長率は年率7%なので、市場全体の成長率とは別の切り口でアプローチしなければならない。

 私は、(1)同一業種が共同利用できる「業界標準ビジネスプラットフォーム」、(2)顧客の経営を支える新しいITアーキテクチャの立案、(3)グローバルITサポートの三つの分野は、少なくとも2ケタ成長するとみている。つまり、低成長率の国内情報サービス市場全体とは違う動きをする可能性が高いと捉えるわけだ。

 ITシステムがグローバル規模でクラウド化、共同利用化していくなかで、新しいIT基盤はどうあるべきかという課題がユーザー企業に重くのしかかっている。この領域で当社が活躍する余地は非常に大きく、顧客が抱える課題を着実に解決していく。

 2012年11月には、ラック換算で2500ラック相当の最新鋭大型データセンター(DC)を全面開業した。今、考え得る高度技術のすべてを投入したDCで、同等規模のDCを三つ分収容できる高い効率性と処理能力を誇るものだ。先に挙げた三つの成長領域を支える設備的、技術的な裏づけとして機能させる。こうした取り組みを成長につなげられるかどうか、2013年は、当社にとって真の成長を証明する年だと位置づけている。
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