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リンクソフトウエア、地元向けSIと大手ベンダー協業を柱に

2025/08/01 09:00

週刊BCN 2025年07月28日vol.2069掲載

 北九州市に本社を置くリンクソフトウエアは、地元の中堅・中小企業向けのSIと、大手ベンダーとの協業という2本柱でビジネスを伸ばしている。工場のIoT制御や農業のビニールハウス制御といった制御系の個別SIを元請けで担う一方、日本IBMデジタルサービスが運営する九州DXセンターと協業し、半導体工場向け生産管理システムのカスタマイズ案件などを手掛けている。IBM系の業界団体であるユーオス(UOS)グループに加盟し、矢野宏之・代表取締役は九州支部・副支部長を務める。
(取材・文/安藤章司)

伴走型で業務改革を支援

――どのようなビジネスを手掛けているのか。

 地元北九州市の中堅・中小企業向けのSIと、大手ベンダーとの協業の二つを収益の柱としている。中堅・中小向けSIは、デジタルを活用した業務改革に焦点を当てたものが多く、これまで100社余りのDXを支援してきた実績を持つ。私自身も、北九州市が北九州産業学術推進機構に委託して運営する業務改革の支援機関「北九州市ロボット・DX推進センター」のDXコーディネーターとして、ユーザー企業の課題と向き合い、伴走しながらデジタル改革を支援している。

――中堅・中小企業向けにはどのようなSI案件が多いのか。

 近年では優れたクラウドサービスやSaaS型業務アプリが増え、個別SIの範囲が狭まる傾向にあるものの、例えば工場のIoT制御や農業のビニールハウス制御といった制御系の領域では、SI需要が依然として根強く存在する。当社では限られた中堅・中小企業のIT予算を有効に活用し、最大限の投資対効果が得られるSIによってビジネスを伸ばしている。

――北九州市ロボット・DX推進センターに寄せられる相談はどのようなものが多いか。

 相談内容の難易度はさまざまであり、「紙の請求書をPDFにしてメールで送るにはどうすればよいか」といった初級レベルのものもあれば、「先進的なデジタル技術を活用した業務改革のロードマップを一緒に考えてほしい」「Webマーケティングの手法を取り入れて売り上げや利益を伸ばしたい」といった比較的高度な案件もある。ユーザー企業の経営トップを交えてデジタル改革の手順をともに考え、支援している。
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  • IBM九州DXセンターと協業
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