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イークラフトマン、地域特性踏まえたEDIを展開
2025/10/10 09:00
週刊BCN 2025年10月06日vol.2077掲載
(取材・文/春菜孝明)
食品卸の課題を解決
――事業の紹介を。受発注システムなどクラウド型のEDIサービスを提供している。前職でEDIシステムの構築に従事していた際、一社一社を訪問してオンプレミス環境にアプリケーションをインストールする運用に限界を感じた。データセンターで一元管理して広域をカバーする仕組みへの転換が必要だと考え、クラウドの概念が一般的ではなかった2007年に起業した。北海道の食品製造や卸売業が中心だったが、現在は物流や小売りなどサプライチェーン全体に広がっている。
食品卸の現場では、多数の店舗から異なる注文を受け、総量をまとめて工場に製造指示を出す必要がある。納品先ごとに異なるフォーマットやルールに沿って納品書や指示書を作成しなければならず、表計算ソフトや複数のアプリケーションを組み合わせて対応している企業も多い。こうした仕組みは属人化を招き、担当者が不在だと業務が滞る可能性がある。当社では、これらの業務をワンストップで効率化できる仕組みを提供している。
――差別化要因は。
生鮮食品や日配品の流通に対応できる点だ。毎日配送が必要な食品で、当日午前に発注、午後には納品という短納期のサイクルが求められる。当社のシステムは温度帯管理が必要なコールドチェーンにも対応しており、スピードと品質の両立を実現している。こうした仕組みを専門的に提供できる企業は少なく、特に北海道では高いシェアを維持している。北海道は都市間の距離が長く、ほかの地域とは異なるサプライチェーンの構造を持つ。地域特性を理解した上でシステムを構築できることが強みになっている。
ほかにも物流会社との連携も進めており、送り状データと自動で連携している。飲食や物販といった自社事業を展開する中で、現場で得た知見をシステム開発に反映している。
- ITのサービス化は好機
- 全国、アジア展開を加速
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