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ミュートネット、食品製造の生産管理システムを全国へ

2025/09/05 09:00

週刊BCN 2025年09月01日vol.2073掲載

 北海道に本社を置くミュートネットは、函館市を中心とする道南地域の地場企業のDXを推進している。基幹産業の食品製造業向けには生産管理システムを開発した。小規模から導入できる機能特化を強みに、全国展開を視野に入れる。
(取材・文/春菜孝明)

ワンストップで経営支援

――事業の紹介を。

 ITに関わるハードウェア、ソフトウェアの導入からトラブルサポートまで、企業が持続的に成長するためのDX経営支援をワンストップで行っている。単にITツールを導入するだけでなく、まずはお客様の現状を丁寧にヒアリングし、事業全体を深く掘り下げた上で課題に対する分析を行い、経営戦略の策定段階から携わっている。

 函館市や支援機関の専門家派遣事業の一環でDX推進を支援するケースも多い。エリアでも数少ない「ITコーディネータが伴走するベンダー企業」として、お客様の成長を包括的にサポートできるのが強みだ。

 文教分野では地元自治体からGIGAスクールサポート業務を受託し、学校現場でのICT活用を支援している。先生方が安心して端末を使えるよう、操作方法の説明やトラブル対応など、現場に寄り添った支援を行っている。また、DX関連のセミナーや講演依頼があった場合は極力対応している。地域の事業者に向けてDXの本質や導入のステップを分かりやすく伝えるために重要な活動の一つになっている。

――顧客が抱える課題は何か。

 地方では「何をどう始めれば良いか分からない」という企業がまだまだ多い。部分的なIT導入がかえって業務負担になっているケースもある。特に10人前後の企業ではIT文化が未開拓な上、過去の成功体験がDX化への障壁となっている。「汗をかいてなんぼ」「楽してはならない」といった文化や風土が根強いからで、経験則に頼った業務のため、デジタルデータの蓄積がない「ゼロスタート」の状態だ。

 DXの第一歩を踏み出すためには、こうした従来の価値観を見直すことが不可欠になっている。
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ミュートネット=https://www.mutenet.co.jp/