記者会見や懇親会に呼ばれて、高級ホテルや豪華な会場を訪れることができるのは、記者の特権。昔、先輩に「だからこそ、ビュッフェの寿司ネタに甘えることなく、ちゃんと取材して記事ネタを取ることが記者の務め」と叩き込まれ、私はいまだに懇親会を楽しめずにいます。

　先日、あるIT企業の記者会見で、東京・港区の虎ノ門ヒルズの上層フロアに入る話題の新ホテル、アンダーズ東京に行ってきました。エレベータで52階に上がり、ロビーに入るというつくり。落ち着いた色を基調に、優雅でこぢんまりした空間をコンセプトにつくられたそうです。同じ会見に参加した同僚と、「ちょっと暗かったね」と苦笑い。

　「空間」は、ホテルなど、お客様を迎える施設だけではなく、社員にとって働きやすい環境を整えるという意味で、一般企業でも重要です。オフィスというよりも、バーのような雰囲気を醸し出している米国西海岸のITベンチャーのフロアを見ると、「いかにもベンチャーっぽい」と思ってしまいますが、しかし彼らはその環境のなかで斬新な技術を生み出し、世界のITを率いています。日本のIT企業も、それに学ぶべきではないでしょうか。

　クラウド構築を手がけるアイレットは、虎ノ門ヒルズ内に新しいオフィスを設けました。若手建築家の谷尻誠氏に依頼して、リゾートホテルのような空間にしたそうです。クラウド構築はまだ新しいビジネスモデル。魅力的な職場をつくり、優秀な人材を確保することが、今後の事業拡大につながりそうです。写真とともに、アイレットの新拠点を紹介しています。（ゼンフ ミシャ）

【記事はこちら】
アイレット、虎ノ門ヒルズにホテル風デザインの新オフィス