今日のひとことWeb版

中国を侮ってはいけない

2017/11/10 10:00



 グローバル市場で、中国企業が勢いを増しています。自転車シェアのMobikeやモバイル決済のアリペイ、配車サービスの滴滴出行など、世界で先行する中国のサービスやビジネスモデルを輸出する例が増えてきました。

 中国企業はもはや、コモディティ化する市場で、低コストだけを強みに成長しているわけではありません。同国が描く将来像は、大量生産・大量消費型の「大国」ではなく、アイデアや技術力で世界をリードする「強国」。10月に開催された共産党大会で、習近平国家主席は、今世紀半ばまでに「トップレベルの総合国力と国際影響力で世界をリードする国となる」と意気込みましたが、とくに重視しているのは次世代IT技術。今後、中国のIT企業はますます力をつけていく可能性が高く、日本企業は彼らの動きを看過することはできません。

 アリババグループは、10月に開催したクラウド部門の大会で、新たな研究開発プロジェクトを発表。今後3年間で研究開発に1000億元超を投資し、革新的な技術を生み出す方針を掲げました。馬雲会長は、「IBM、マイクロソフトを超える」と意気込んでいます。(上海支局 真鍋武)
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