10月14日のアップル「iPhone 4S」発売、KDDIのiPhone販売開始、ドコモやKDDIのスマートフォン新機種大量投入など、スマートフォンは、このところ話題にこと欠きません。モバイル通信キャリアにとっては喜ばしい話です。彼らはスマートフォンの好調な売れ行きを追い風に、いま、売り上げを順調に伸ばしつつあります。

　KDDIの田中孝司社長は、先日開催された中間決算発表会で2011年度の第2四半期の業績を披露し、増収増益に胸を張りました。田中社長は、業績に大きく貢献したのは、スマートフォンの販売が増大したことだと語りました。時勢を読んで、スマートフォンのラインアップをさらに強化する方針を明らかにしています。

　しかし、スマートフォン販売の好調は、今のところコンシューマ市場に限られた傾向のような印象があります。一時期、法人向け市場にも活性化の兆しがありましたが、最近は、セキュリティへの懸念や管理の煩わしさから、導入をためらっているとの声が、あちこちから聞こえてきます。

　KDDIの田中社長も「法人向けの展開は遅れている」として、法人向けスマートフォン市場開拓の難しさを認めました。今後は、スマートフォンの利便性を訴求するだけではなく、導入決定権をもつ幹部をいかに説得するかが、営業活動のポイントになってくるでしょう。（ゼンフ ミシャ）

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KDDI、2011年度の第2四半期は増収増益、下期は販売チャネルの拡大へ