全国のベンダーに聞く ITビジネスの現在と未来

日本PCサービス、DX推進を助ける身近な存在に

2025/10/31 09:00

週刊BCN 2025年10月27日vol.2080掲載

 デジタル機器の総合サポートサービスを提供する日本PCサービスは、消費者向けのビジネスで構築した全国拠点を活用して法人向けビジネスを成長させている。家喜信行・代表取締役社長兼グループCEOは「困ったときにすぐに駆けつける、顧客にとっての身近な存在となってDXを支援する」と意気込み、PCの駆けつけ修理を入り口として顧客の業務の革新につながる提案を行う戦略を描いている。
(取材・文/大畑直悠)

デジタルの総合病院になる

――事業の概要を。

 DX社会の中で生まれる課題を解決する「デジタルの総合病院」を目指しており、消費者や法人向けに、PCやスマートフォンなどのデバイスの故障に対応するサービスを提供している。全国に396拠点あり、困りごとがあればすぐに訪問して対処できる体制を整えている。

 法人向けにはさまざまなデバイスの導入から運用、保守、トラブルまで一貫して対応している。このほかコールセンターやヘルプデスクの受託や、キッティング、ハードウェア修理、IT人材派遣といった支援も展開している。PCのメーカーを問わずサポートできる点が強みだ。訪問サポートは年間で10万件ほど利用されているが、このうち約3割は従業員数20人以下の企業となっている。

 近況としては、医療機関向けにマイナンバーカードの読み取り機の設置や、医療機関同士の電子カルテのデータ連携が伸びている。飲食業界向けのビジネスも堅調で、POSレジの設定代行が好調だ。ネットワーク障害で決済ができない状況を避けるために回線を切り替えて業務継続を支援する製品も併せて導入している。

――「Windows 10」のサポート切れやGIGA端末のリプレースの影響を聞く。

 Windows 10のEOSに関しては2025年の夏頃からリプレース関連の案件の波がきた。導入を機に保守などで今後も継続的に関係を構築していく。

 GIGA端末に関しては、導入後の教職員向けのヘルプデスクなどを展開している。第1期と比べて、端末の修理に関する注目度は高い。第1期で想定外の端末の故障が多くあった経験が、その要因となっている。比較的対応する事業者が少ない「Chromebook」の修理までできる点が当社の特徴だ。
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  • 全国を網羅した拠点が強み
  • パートナーとの連携で認知向上

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外部リンク

日本PCサービス=https://www.j-pcs.jp/